ラブシック

須田景凪

もう どうでも良かった
誰かにどう思われようと
私は私のものだから世間体なんて化けの皮
持ち合わせていないわ

飾った爪 銀の髪飾り
意味なんてひとつもないわ
愚行だってよろしくて
今すぐほら

私を返して ねえ早く
愛が孤独であるように
あんたのせいでさ
いつまでも心に穴が空いてるの
わかるかしら

そう どうでも良かった
誰かにどう思われようと
あんた以外は同じだから
希望や理想ってお戯れを
あくびが止まらないわ

曇った部屋 乱れた毛先
癖の付いた薄紅の襟元
偽装だってよろしくて
今すぐほら

あなたを介して 世界が
憎いほど色付いていくの
私が削れていくごとに
また矛盾を孕んでいるの
わかるかしら

嗚呼 まともじゃいられないわ
嗚呼 狂って笑いたいわ
なあ あんたなら
ねえ わかるでしょう
白々しい毎日が

嗚呼 自由って下らないわ
嗚呼 多少縛られたいわ
なあ あんたなら
ねえ わかるでしょう
くすぐったい人生が

私を返して ねえ早く
愛が孤独であるように
あんたのせいでさ
いつまでも心に穴が空いてるの
あんたのせいでさ
あんたのせいでさ
いつまでも心に花が咲いてるの
わかるかしら