The Needle's Eye

Orisaka Yuta

路肩の天使が 私に言うことにゃ
程なくここらは 嵐の只中さ
そんなことわかってるから手綱持たしてくれよ

今私が生きることは
針の穴を通すようなこと
強い風の吹く所で
針の穴を通すようなことだよ

波止場の悪魔が 私に言うことにゃ
望めど朝日は 鯨の腹の中
そんなことわかってるから
櫂を投げてくれよ

今私が生きることは
針の穴を通すようなこと
大しけの日 船の上で
針の穴を通すようなことだよ

今私が歌うことは
針の穴を通すようなこと
観客のない舞台上で
針の上で踊るようなこと

今私が生きることは
針の穴を通すようなこと
稲光に笑ってたい
針の穴を通すようなことでも