「伝言歌」

sumika

日毎に増えてく小言
それは貴方を知りすぎているから
面倒な照れや もどかしさも受け入れて私 五分後には変われる
出会って三年間
まともにお世辞も言えない私を救って
この歌を自分勝手に今、投げるから

貴方のそのデカイ手などやら
音感のないその歌声も
笑うと消える程細い目も
全部全部知っているから
皮肉も言えない正直さを
ジョークも言えない真面目さを
からかって逃げる気なんてない
全部貴方に

伝えたい
全部貴方に
全部伝えて この言葉よ
迷わないように
伝えたい
今の私の
半分以上があなたで出来ていたと
気付いたから

日毎に減っていく会話
それは別れが近付いているから
ひねくれ半分の私では
強がってうまく話せない
挨拶し合うのは
あと何回かを指折り数え
その分泣いたりすることも
あなたは思いもしないんでしょう

何かと涙もろい所とか
負けず嫌いな一面や
クセのかかったその前髪も
全部私は見ていたわ
飽きるほど聞いたその声も
飽きるほど見たこの別れも
飽きるほどあった日常が
途切れないように

伝えたい
全部あなたに
全部伝えて この言葉よ
迷わないように
伝えたい
今の私の
半分以上があなたで出来ていたと
気付いたから

伝えたい
伝えたい

伝えたい
もう振り向かないで
せき止めいた気持ち溢れて
息が止まる
伝えたい
もう振り向かないで
私を作ったあなたにこの気持ち
伝えたいだけ

伝えたい
伝えたい
伝えたい
全部貴方に
貴方に最後に今
投げかける
「伝言歌」よ