Anohi Anotoki

藤川千愛

自転車ペダル 早回転で 暗い道
好きな歌に 間に合うように
冴えない日々の 刺激なんてね 無い道急に目にしみる まぶしいコンビニ

東京のタワーとか
スクランブルな交差点とか
ここにはなくて 光っていて
飛び出して歌う 光の中で でも

あの赤い橋とか マイナーなデパートも
稲揺らす風とか あの夜の静寂も
覚えているんだよ ローラーの滑り台
途中で止まって 下に手を振って
今僕が歌う感じるものの
すべては多分そう
そこにあるんだ

自動車の窓 額縁になる 紅葉橋
葉っぱの色 誇らしそうに
あの日のニュース あの日の電話 あの声
今でもやっぱり ずっと残るね

見慣れた場所がいつか
違って見えてくるのは
自分の背丈が伸びたからとか
成長とかであってよ こんなのは 嗚呼

あの川の流れの 聞きなれたフレーズも
あの夜は悲しく 濁って聞こえたよ
覚えているんだよ あの場所の色匂い
なんでねーここなの ずっと考える
わからないけど 超えられるから
だからね そうきっと
僕らなんだろう

あの赤い橋とか マイナーなデパートも
稲揺らす風とか あの夜の静寂も
覚えているんだよ あの場所の色匂い
なんでねーここなの ずっと考える

あの川の流れの 聞きなれたフレーズが
これからは優しく 聞こえ出すように
いつの日か空晴れ いつの日か空泣き
いつの日か笑って いつの日かまた泣いて
変わらないのは ずっと生きていく
光待って 嗚呼
変わらないのは ここでそう
これからも歌う