The hole

King Gnu

晴れた空、公園のベンチで一人
誰かを想ったりする日もある
世界がいつもより穏やかに見える日は自分の心模様を見ているのだろう

吐き出せばいいよ
取り乱せばいいよ
些細な拍子に踏み外してしまう前に

愛を守らなくちゃ
あなたを守らなくちゃ
消えそうな心の声を聞かせて

ぽっかりと空いたその穴を
僕に隠さないで見せておくれよ
あなたの正体を
あなたの存在を
そっと包み込むように
僕が傷口になるよ

気づけば誰かの物差しで
人と比べた未来に傷ついて
身体にぽっかりと空いたその穴を
埋めてあげることができたのなら

逃げ出せばいいよ
全てを放り出せばいいよ
些細な拍子に壊れてしまう前に

愛を守らなくちゃ
あなたを守らなくちゃ
消えそうな心の声を聞かせて

ぽっかりと空いたその穴を
僕に隠さないで見せておくれよ
傷には包帯を
好き勝手放題の
世界から遠ざけるように
僕が傷口になるよ

愛する誰かが自殺志願者に
僕らはそのくらい脆く不確かで
愛を守らなくちゃ
あなたを守らなくちゃ
世界の片隅に灯るかすかな光を
掻き集めて

この世界の希望も絶望も
全て飛沫をあげて
あなたに降り注ぐのなら
あなたの正体を
あなたの存在を
そっと庇うように
僕が傷口になるよ